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《ネタバレ》 この映画は、やっぱり戦闘シーンの醍醐味に尽きる。アメリカ軍の協力を得て、実現された圧倒的な迫力とスケール。戦場の有無を言わさぬ緊迫感、そして不条理な命令への怒り。「戦闘は司令室で起きてるんじゃない!現場で起きてるんだ!」的な兵士たちの思いがスクリーンを通じてビシビシ伝わってきます。特に車輌隊を率いるマクナイトが本当にかっこいい。戦うなら、あんな上官の元で戦いたいものです。絶対的な命令系統のもつ美しさが遺憾なく描けていますね。
一方で迫り来るソマリア人の恐怖。群衆がヘリに向かってアリのように(まさに昆虫的です)押し寄せるシーンは、非常にうまく観客の恐怖心を煽ります。「スターシップ・トゥルーパーズ」を髣髴とさせる撮り方です。好き嫌いあると思いますが、個人的には非常に好きな撮り方です。「確信犯的な一面性」。人間(米軍)の心理をよく描けており、感情移入し(てしまい)やすい見事なシーンです。 しかし、軍の協力を得た代償も大きかった。わざとらしい戦死シーンやパキスタン・スタジアムに帰ってきてからのシーンは悉く不要です。「そんなものを描きたい映画なのか?この映画は!」っちゅう話ですよ。この点では、バーホーベンの完勝ですね。大人な対応が透けて見えるのがちょっとヤダ。 【枕流】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-02-18 00:56:30)(良:1票)
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