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自分としては、評価は低いです。
映像面では、最先端技術をもってしても、パンドラの先住民や動物たち、ラストのバトルは、CGアニメにしか見えなかった。TVなどで見る実写の動物の映像を思い浮かべれば、その違いは明らかだと思う。ゲームのデモ映像と同じ印象を受けてしまう。グルグル動くカメラも、作り物映像に拍車をかけているのだろう。 そして、本作独自の映像イメージが特に無いのは、最も残念なところ。「マトリックスっぽい」とか、「ブレードランナーっぽい」イメージは思い浮かぶが、「アバターっぽい」イメージというものが思い浮かばない。 ストーリーの題材は王道で悪くないが、演出や脚本の出来が低レベルなのは、かなり期待外れである。特に、主人公が兄の代役だったり、車椅子だったりする設定がほとんど生かされていないのは致命的。 観客は、「主人公が人類と先住民のどちらに味方するのか?」という、葛藤の果ての結末を期待して見るわけだが、これがあっさりしていて肩透かしを食らう。 他にも、先住民や大佐や研究者たちのキャラクターが、パターン化し過ぎていたり、彼らとの人間関係が浅すぎるなど、欠点がやたらと目に付く。162分の映画としては、かなりずさんな作りの脚本だと思う。 また、キャメロン本人が、本作で描きたかったものが全然伝わってこず、脚本やテーマ自体が借り物的な印象を受ける。 簡単に言うと、「CGと3Dに頼りすぎの映画」。逆に、「CGで何でも出来る」という罠が見えた気がする。例えば、本作では先住民と人間の身長差を使った演出などが、全く無いが、20年前なら先住民をぬいぐるみで作り、人間と演技させる中で身長の差を生かした演出を現場で考え出したであろう。 本作のヒットで、ハリウッド映画界において脚本軽視のCG大作路線が強化されるのが、非常に残念。 【塚原新】さん [映画館(字幕)] 3点(2010-01-19 22:49:41)(良:7票) (笑:1票)
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