Menu
 > 作品
 > ウ行
 > 失われた週末
 > きいろのくじらさんのレビュー
失われた週末 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 失われた週末
製作国
上映時間101分
劇場公開日 1947-12-30
ジャンルドラマ,サスペンス,モノクロ映画,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 ワイルダーの初オスカー作品である。また、この作品によりニューロティック(異常心理)映画ブームになり、エポックメーキングな作品とも言えるだろう。

大酒飲みと言えば陽気なキャラクターとして描かれるのが普通であった時代に、中毒性の恐怖を題材に見事に描いたワイルダーの力はさすがといったところ。「椿姫」鑑賞中にワイングラスを追ってしまうシーンやコートが踊りだす様はコミカルであるが実に恐ろしく見せ方がうまい。また小道具の使い方はこの頃から冴えており同シーンでは取り違えたコート、未来を暗示するかのように粉々に割れる酒瓶、他に言えば隠してあった酒瓶の影、逆にくわえてしまう煙草、鏡に映ったピストルとちょっとした見せ方の工夫で焦燥感を出す手腕は実に見事である。

サイコホラーかと思わせるような演出もあって驚いたが、その甲斐あって、そしてややオーバーアクトではあるがレイ・ミランドの好演もあって十分に中毒性の恐怖を感じることが出来る。人は強い生き物ではない。何かに頼って生きていくのは当然だ。それがお酒やドラッグなのか、周りの人間なのか。ハッピーエンドとは言い難いが、希望が持てる終わり方ではある。色々考えさせられる。
きいろのくじらさん [DVD(字幕)] 7点(2007-12-26 20:15:12)
その他情報
作品のレビュー数 56件
作品の平均点 6.52点
作品の点数分布
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
435.36%
51221.43%
61323.21%
71628.57%
8712.50%
935.36%
1023.57%
作品の標準偏差 1.41
このレビューの偏差値 52.41
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
失われた週末のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS