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おかしな奴(1963) のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 おかしな奴(1963)
製作国
上映時間110分
ジャンルドラマ,コメディ
レビュー情報
《ネタバレ》 小林信彦先生の評価は低かったけど、個人的にはツボにはまりまくった逸品。本作は、終戦直後の爆笑王・先代三遊亭歌笑の、不遇な少年期を経て一躍時代の寵児となり、やがて迎える壮絶な事故死までが描かれている。扮するは後年の喜劇王・渥美清。私は映画の一部やラジオなどで歌笑の落語を聴いたことがあるが、渥美清が真似る口調は驚くほど巧い。また、石山健二郎扮す師匠もモデルの三代目金馬に大変ソックリで、「しゃもじ」なる兄弟子の佐藤慶もずっと一席聴きたくなるほど絶品。劇中での芸名は明かでないが、渾名が「しゃもじ」の三遊亭銀馬という兄弟子は実在している。尤も映画とは異なり、芸も余り評価されなかったらしく、ちゃんと戦後も生き延びている。かくして虚実織り交ぜた話ながら、誇張も映画的な味付けとして実に楽しく、テンポの良さに繋がっている。一方で史実も丁寧な描写が多く層が厚い。あと忘れてならないのは佐藤勝の哀愁に満ちた音楽。これがラストでも功を奏し涙滂沱。まさに心の殿堂に入れておきたい大傑作だった。
丹羽飄逸さん [ビデオ(邦画)] 10点(2008-02-11 19:22:33)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 2件
作品の平均点 9.50点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 0.50
このレビューの偏差値 70.00
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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