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《ネタバレ》 種々の映画評でも前半があまり良くないのは、前半の主人公達の生活ぶりがあまりに普通の道徳観から離れていて共感できない、感情移入できないからだと思います。
これ多分監督の狙い通りで、前半はとにかく暗めの画面設定になっているのもそのせいでしょう。ところが一家で海に行く場面あたりから場面が急に明るくなって、さらに死んだ「ばあちゃん」を埋めちゃうあたりで「付いて行けないピーク」に達してから、その後警察に捕まってからの展開は普通の人達にも理解可能になり、病院や留置場での画面設定が明るめになっている。後半徐々に家族の謎が明らかにされて行く段階で、やっと観客が少し感情移入できる状況になって、前半の非道徳的ないろいろが「一方的な道徳や倫理観で仕切れない所もあるよね」と考えさせるという作り方なのでしょう。監督としても万引き家族的生き方を「良い」と推奨する気はさらさらなく、「決まりきった道徳観に一石投じる」という作りに映画の専門家達が好む要素を含んでいたのかもと思いました。私としてはあまり好きな映画ではないかな。 【rakitarou】さん [DVD(邦画)] 5点(2019-11-01 23:47:56)
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