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観る人を極端に選ぶ映画。テーマがすごく精神の内面に向いたものであり、観る人の性格や人生経験、観るときの精神状態、周囲の状況等が感じ方にかなり影響するはずで、とてもセンシティブな映画ではないかと思います。一見するとイタリア映画特有の荒削りな展開のようでいて、しかし、ラストシーンに向かってストーリーの全てが凝縮していき、最後の瞬間、とてもとても深い虚空に不意に放り出されたような感覚に陥り、それまでのストーリーがすべて夢を見ていたかのように突然意味をなくしてしまう。この作品は、映画というメディアで文学的な表現がどこまで可能かという大きなテーマに正面から答えた傑作の一つだと思います。こんなの計算して作れる作品ではないので、映画製作という共同作業によって生まれたというのはちょっと奇跡に近いかも。
【あおやん】さん [DVD(字幕)] 10点(2007-02-12 06:15:09)(良:2票)
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