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《ネタバレ》 ケネス・ブラナーって、舞台は知らないが、映画では役者としても演出者としても、あんまり才を感じないなあ。一人浮いてた。トム・ハルスやロバート・デ・ニーロはちゃんと映画の俳優だなあと思った。音楽を延々と垂れ流すのも困ったもので、なにかしばらく間違って予告編を見せられてるんじゃないかと思ったもん。カットとカットのつながりがそんな感じなんだ、尻が座ってないってのか。まあ18世紀末の実験室はこんなものかという面白味はありましたが。原作尊重ということで、主人公が博士なのか怪物なのか揺れてたみたい。やはりこの話の面白さは、怪物が怪物にされていく過程にあるわけで、博士の科学論などは脇に回してもよかったんじゃないか。つまりフランケンシュタイン博士が出しゃばりすぎた。「フレンド」を求める孤独こそ中心に来るべきだった。と、ここらへんはこちらの好みに引き寄せた愚痴だが、セットの大階段をあまり生かせなかったのは明らかに監督の罪。醜くなったものが自殺しちゃうってのは、一般人にとって都合が良すぎる展開だなあ。改めて思ったのは、怪物に名前がないのは大事なポイント。まだ名付けられない新しいものってのは、すべて怪物視される可能性があるんだ。
【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 6点(2010-05-29 11:56:16)
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