Menu
 > 作品
 > オ行
 > 男はつらいよ 寅次郎恋歌
 > なんのかんのさんのレビュー
男はつらいよ 寅次郎恋歌 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 男はつらいよ 寅次郎恋歌
製作国
上映時間114分
劇場公開日 1971-11-20
ジャンルドラマ,コメディ,シリーズもの,TVの映画化
レビュー情報
酔っ払いを連れてきた寅が、さくらに唄を歌わせる。あの後の自責の念が募るあたり、いいなあ。唄のうまい身内を自慢したい軽い気持ちで呼び込んだことから、自分が妹に対して迷惑ものであると悟り、「俺はこの店の空気と違うんだ」と身に沁みてしまう。内と外の切り替えがうまく出来ない人なんだな、基本的に彼は。そういうモチーフはシリーズを通してしばしば現われるが、このエピソードなんかはとりわけ哀切。あとヒロシの母親の死が重いモチーフとして本作の中心にあるが、寅が焼香に現われる場や、さくらが義父宅に電話すると寅が出るあたりで笑いに代えている。池内淳子が経済的にきつい目にあっても、仁侠映画のように殴り込みにいけない寅であった。このシリーズは東映の仁侠映画のパロディとして始まったものだったが、社会悪に対する怒りを行動にすることの無力をしみじみ知らされた70年代の雰囲気を記録してもいた。
なんのかんのさん [映画館(邦画)] 8点(2014-01-24 09:39:26)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 33件
作品の平均点 6.79点
作品の点数分布
000.00%
100.00%
213.03%
300.00%
400.00%
5618.18%
6515.15%
71030.30%
8824.24%
926.06%
1013.03%
作品の標準偏差 1.53
このレビューの偏差値 55.16
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
男はつらいよ 寅次郎恋歌のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS