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総天然色映画。原色のまぶしさがこういう作られた世界では味わい。当時のロンドンのミニチュアからグローブ座へ入っていく。ここらへんは歌舞伎役者が地方の古い小屋で芝居やりたがるのと同じ気持ちなんでしょう。映画の観客だって、グローブ座みたいな狭いところで同じように想像力を働かせて見てるわけだし。港からしだいにカキワリのセットになっていく。シェイクスピアやるのにリアリズムでやってもつまんない、舞台的な制約があってこそ空想がはばたくいうのは、やっぱローレンス・オリヴィエ、根っからの舞台人の血ですか。後のケネス・ブラナー版は、ややリアリズムに足を取られてしまっていた。夜のモノローグからパッと明るいアジンコートへの転換、馬が走りますなあ。だんだん速さを増して。こればかりは舞台じゃ出来ない迫力。
【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 7点(2008-04-09 12:20:52)
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