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ひかりごけ のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ひかりごけ
製作国
上映時間118分
ジャンルドラマ,戦争もの,実話もの,小説の映画化
レビュー情報
シロホンがラドレミラレシドと湧き出ずる水のような音律を奏で、そこにフルートがかぶさってくるという、松村禎三節。で内容。前半はちょっとしんどかった。奥田君が「船長に食われるぐらいなら、フカに食われたほうがマシだ」って言うと「そんな意地の悪いこと言うもんでねえ」なんてあたりのおかしさ、ああいう感じがもっと映画の最初からほしかった。本当にそう思ってる優しさみたいのがあって。初めて食べるときのまん前向いた表情もいい。まさに「食べてる」だけの表情。食欲を満たすために肉を食べるって自然なことでしょ、っていうか。そこから自然と「生きることの切なさ」が見えてくる。「がまん」ということを裁判で強調してたけど、それが「切なさ」ともっと絡み合えば、ものを食べて生きていく人間を巡る広いテーマに至ったかもしれない。天皇への言及は、かえって自由な読み取りを狭めてしまったような気がした。悪とは何ぞや、裁くとは何ぞや、って広がるテーマですから。原作がそもそも偽戯曲という特異な形態をとっているんだから、映画として自由に練り変えるべきだったろう。ましてこのころはフランスでの人食いで佐川一政君がマスコミでもてはやされていて、人を食って裁かれる話に、現在は人を食って人気者になってしまう、なんて視点を挿入することも出来たんじゃないか。
なんのかんのさん [映画館(邦画)] 6点(2012-04-28 10:05:58)
その他情報
作品のレビュー数 6件
作品の平均点 6.00点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 1.29
このレビューの偏差値 50.00
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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