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ポケットに両手を突っ込んで猫背気味でどこか怯えたような上目遣い。うじうじした奴と見られる紙一重のところで、無邪気な笑顔が救っている。50年代の看板のような俳優になったが、同時代を演じたのは『理由なき反抗』だけで、本作も第一次世界大戦が背景になっている。どうしたって50年代の若者として見ちゃう。こういう「ビクビクしたように見える」スターはアメリカ映画史上後にも先にもあんまりいないんじゃないか。だいたい「強い男」の伝統の国で、精神的な弱さをアピールすることで女性の母性本能をくすぐり人気を得た新手の役者だった。彼が長生きし続けたらどんな役柄をアメリカ中年・老年像にもたらしたか興味が湧くが、その展望がない国だから早死にしたのか。第一次世界大戦からもう「デモクラシーを守る闘いだ」という理屈はあったんだな。
【なんのかんの】さん [地上波(吹替)] 8点(2014-03-15 10:04:01)
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