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真空地帯 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 真空地帯
製作国
上映時間129分
劇場公開日 1952-12-15
ジャンルドラマ,戦争もの,モノクロ映画,小説の映画化
レビュー情報
たしかに軍隊生活はやりきれないし、軍隊批判そのものは正しく、とくに昨今、まるで軍隊が平等な世界だったとか、戦争指導者も戦争の被害者だったなんて言説が出てくるのは我慢ならないんだけど、それとは別に、戦後の軍隊批判の型にインテリの傲慢が見えてくるのも、また引っかかる。「インテリ=左翼=反戦」と「小学校出=古年兵=のべつ威張り暴力三昧」という図式。これをやや露悪的に言えば「小学校出が柄にもなく人の上に立つと無茶を言う、だから人の上に立つのは我々のような理性的なインテリでなければ」ってな意識がうかがえる。非人間的な軍隊システムを作り上げたのは、帝大出のインテリどもの方だったのに。もちろんこの映画の価値は十分に認めた上で言うんだけど、見ていてだんだんと真の悪の代理にされている古年兵の方にも同情がいって、状況への詠嘆ばかりが募ってしまう、ってところがあるんだ。これは日本の反戦映画や反戦文学の一番弱い部分だと思う。『拝啓天皇陛下様』が、このパターンの硬直を微妙に突いてはいたが。
なんのかんのさん [映画館(邦画)] 7点(2009-10-01 12:04:33)
その他情報
作品のレビュー数 10件
作品の平均点 6.90点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 1.64
このレビューの偏差値 50.37
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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