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秀子の車掌さん のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 秀子の車掌さん
製作国
上映時間54分
劇場公開日 1941-09-17
ジャンルドラマ,モノクロ映画,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 これ初めて見たのが動労がやたらストをしていたころで、労働問題方面から眺めることになった。単純に資本家対労働者の図式でいくと、このころの国鉄のようにどうしようもない状態に追い込まれていっちゃうな、なんてことを思っていたときだったので、おこまさんがいろいろ工夫する楽しさを見いだしていくのが至って健全に見えた。でもけっきょく職場を能動的に楽しくするそういう工夫ってのが、最後は資本家を肥やすだけなのもこの映画のとおりなわけで、うむ、難しい問題だ、などと、詩情豊かな傑作をかなり特異な角度から眺めることになり、それはそれであとから思ってもユニークな体験だった。それだけ豊かな傑作だったということだろう。人物の描き方が一歩退いているのがよく、社長もどことなく愛嬌があり(この勝見庸太郎って、豊田四郎の『冬の宿』が記憶に残る名演だった)、作家もただの正義漢ってだけでなくヒョウヒョウとした味がある。ラスト、いざ案内をしようとするとコーラスが止まなかったり、美男の登山家がズラッとこちらを見てて照れてしまうなんてユーモアもいい。バスを停めて、下駄を履き替えに家に寄ったりするの。
なんのかんのさん [映画館(邦画)] 8点(2012-05-08 10:22:11)
その他情報
作品のレビュー数 11件
作品の平均点 7.55点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 1.97
このレビューの偏差値 51.17
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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