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楢山節考(1983) のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 楢山節考(1983)
製作国
上映時間130分
ジャンルドラマ,時代劇,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 「万世一系」のとうとうたる流れがまず本流としてある。それは死に臨んで聖化され、生まれ変わることの出来る者たち。この今村版でいいのは、それに「東北の神武たち」のエピソードを対比させているところ。子孫を残せず、生まれ変わりの夢も持てない者たちの存在。虫や獣でさえ持っている「血の流れ」を断たれてしまっている者たち。彼らはこの共同体の否定者となる資格があるのに、対立していなく、ただただ地を這うように生活している。そして村の掟を破った者たちの「血を絶やす」リンチに加わっていく。ここらへんの無惨でありながら生命力だけは感じさせるところが今村の世界。この監督は理性では共同体を否定しようと思いつつ、そのメカニズムに魅了されてしまっているようなところがあり、その屈折が魅力になっている。嫌悪と讃仰が入り混じっている。そして多くの近代日本人にとって、そのテーマがずっと「問題」として頭上にあり続けていたのだな。いくつかの怪異が印象に残る。二度噂に現われる父の亡霊。銃を撃つと木精が揺れ騒ぐところ。そして楢山まいりの途中でおりんが一度ふっと消えるところ。山を登るにつれて次第に神聖さが増していくところが見事。
なんのかんのさん [映画館(邦画)] 8点(2012-06-28 12:33:34)
その他情報
作品のレビュー数 47件
作品の平均点 7.51点
作品の点数分布
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6714.89%
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81021.28%
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作品の標準偏差 1.30
このレビューの偏差値 52.88
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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