Menu
 > 作品
 > ヘ行
 > 北京好日
 > なんのかんのさんのレビュー
北京好日 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 北京好日
製作国中,香
上映時間93分
ジャンルドラマ
レビュー情報
《ネタバレ》 前半ネオレアレズモ、後半落語の「笠碁」。いい映画だ。愛すべき気難し屋が活写されていく。所在無さを綴っていく前半から楽しいが、本題は京劇趣味の老人たちに公園で出くわしてから。最初からしゃしゃり出はしない。一歩離れてて、しかしアドバイスを乞われると嬉々として、いちいちコワイロやったりする。で劇団結成。遅刻したら歌わせない、などの規律を定め、愛すべきファシストとして君臨する。みんなはただ歌うのが楽しみなのだが、「芸術家」として統制したがる。風刺や皮肉があるのではない。ただオカシミとして捉えている。老人だと我を張ってもどこか社会に通じてないせいか深刻にならず、遊戯の気分で喧嘩が出来る。お祭りの公演。審査の発表を省略してシュンとした帰り道につながる妙。メイクのまま夜道を歩かせている。ここらへんのブツブツが絡んでいくあたり、混乱の盛り上げ方がとてもうまい。あっちでもこっちでも湧き返ってくるおかしみ。歌うのが楽しいのと世話するのが楽しいのと、なんかこの喧嘩のほうがお祭りみたいで、テーマは「老人の生きがい」なんていうと大袈裟になってしまうな、「人生の手ごたえ」と言ったらいいか、人生ってのはこういうふうにいいもんだ、と思わされた。苦みも陰りもない。中国映画には珍しい澄明感がある。死んだ奥さんの写真は若かった。長い一人暮らしだったんだな。
なんのかんのさん [映画館(字幕)] 8点(2011-05-03 12:21:01)
その他情報
作品のレビュー数 2件
作品の平均点 7.50点
作品の点数分布
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
500.00%
600.00%
7150.00%
8150.00%
900.00%
1000.00%
作品の標準偏差 0.50
このレビューの偏差値 70.00
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
北京好日のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS