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弓 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名
製作国韓,日
上映時間90分
劇場公開日 2006-09-09
ジャンルドラマ,ロマンス
レビュー情報
《ネタバレ》 水の上の閉鎖空間ということで「春夏秋冬そして春」の浮き堂を思い出すが、こちらで閉じ込められているのは姫。(「魚と寝る女」とも類似性がありそうだけど未見)。王子に助け出されるまでの本当に骨格だけの寓話で、よくぞここまで削ぎ落としたと褒めてもいいが、痩せすぎてるとけなしたい気持ちもある。じいさんが単なるエロおやじでなく、精神性を感じさせる人物なのが大事だ。言葉というものがいらないまでの一体感で暮らしていた船、弓は外へ向けては武器になり、内に向けては愛の調べを奏でる楽器になる。その弓のように張りつめていた精神性。とにかくこの監督が描く愛は、ひとつとして市民社会に受け入れられるようなものはない。そういう愛の世界が船上に築かれていた。そこに外の音楽が入り込んでくる。別に張りつめてなく精神性も感じられないけれど、その凡庸さが心を穏やかにするような音楽が、ヘッドホンから聞こえてくる。それが外部。市民社会の音楽だ。姫の救出がひとつの高貴な王国の崩壊となるのも、寓話の宿命であろう。
なんのかんのさん [DVD(字幕)] 6点(2007-12-18 12:30:06)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 11件
作品の平均点 6.45点
作品の点数分布
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419.09%
5218.18%
6218.18%
7436.36%
819.09%
919.09%
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作品の標準偏差 1.37
このレビューの偏差値 47.59
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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