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華麗なる恋の舞台で のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 華麗なる恋の舞台で
製作国カナダ,米,ハンガリー,英
上映時間104分
劇場公開日 2007-02-10
ジャンルドラマ,コメディ,ロマンス,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 アネット・ベニングにはイタズラが似合う。イジワルですらイタズラに見えてしまう。派手な衣裳をピラピラさせながら登場するときの、してやったりとほくそ笑んでいるようないたずらっ子ぶり、いじわるの陰湿さはなく、晴れ晴れとさえしている。「三十女の役の次は母親役、そして祖母役」とボヤいていた鬱屈を跳ね飛ばしているから。中年女が若者と恋に落ちる芝居と聞けば、ああファルスか、と返される常識を吹き飛ばしているから。こういう役こそ役者冥利に尽きるというものだろう。とても楽しそうに演じているのが、こちらも見てて気持ちいい。この舞台女優には演出家の亡霊(マイケル・ガンボン)がつきまとっていて、日常生活でのふるまいになにかと注文をつけているのがおかしい。女優とは日常の中に演技が入ってきてしまう存在ということ。舞台を下りた自分の人生の中にも、芝居のせりふが無意識のうちに入り込んできてしまう。気に入ったせりふは同じ状況になると、より練られて繰り返される。ラストの舞台で、それら日常の身辺でざわめいていた言葉たちが一気に逆流し、ステージにかけ上がってきて輝き出す。圧巻である。
なんのかんのさん [DVD(字幕)] 7点(2007-12-24 12:16:15)
その他情報
作品のレビュー数 9件
作品の平均点 7.11点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 1.59
このレビューの偏差値 49.56
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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