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やさしい叔父さんと狂信的なカミカゼとがつながらない、という個人的疑問から出発しているのが、ドキュメンタリーとしての強みになった。兵士サイドが特攻戦法をどう受け入れたのかの説明としては「どうせ遅かれ早かれ死んでしまうのなら、少しでも有効に」っていうのが一番納得がいく。ほとんど整備もろくにできてない戦闘機で、毎日飛んで生きて帰ってくる確率を考えれば、そう判断するほうが合理的だったろう。しかしこういう“外道の戦法”を常態化させていった軍の上層部サイドの説明にはならない。この若き“英霊”たちをいわば人質にして空疎な精神主義を煽った面があり、これはどう考えても許せない。そしてこの“外道の精神主義”が、都市空襲や原爆の使用という虐殺に関してアメリカ軍側の心理的負担を軽くし(ジャップは命を軽んじるクレイジーな連中だ)、踏み切り易くしたという責任もあろう。出撃途中で敵機と遭遇し、爆弾を使い切ったので引き帰した、というエピソードがよかった。証言する人の表情や語り口がよかっただけに、アニメの使用は疑問。
【なんのかんの】さん [DVD(字幕)] 6点(2008-06-13 12:19:46)
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