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《ネタバレ》 大事なことを言っている映画で、固有名詞を変えては、敗者の歴史で繰り返される悲劇のやりきれなさが伝わってくるが、正直、もう少しザラザラとこっちを掻き立ててくるものに欠けているような気がした。最初のほうで、報奨金(?)と引き換えに開かれる被害を受けた女たちの会の場があり、そこで若い女が無遠慮に笑うシーン、あれは世代の違いを言ってるのか、それともお仕着せの会の無力を笑ってるのか、よく分からなかったなりに、ザラリとしたものを感じ、沁み入ってきた。ああいう場面がもっとほしかった。おそらく女の子の描き込みが弱いのが欠点だろう。事実を知ったあと、ラストに至るまでの間に大きな心のドラマがあったはずだが、父親似の髪をナニするという一点に絞ってしまったので、あまり深まらない。とは言え、母の友人やその仕事場の同僚たちの連帯感の描き方などホロッとさせ、もちろん見ないよりは見てよかったと思った映画だ。
【なんのかんの】さん [DVD(字幕)] 6点(2008-09-14 12:05:59)(良:1票)
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