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野獣死すべし(1959) のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 野獣死すべし(1959)
製作国
上映時間96分
劇場公開日 1959-06-09
ジャンルアクション,ドラマ,サスペンス,モノクロ映画,犯罪もの,刑事もの,ハードボイルド,小説の映画化
レビュー情報
気分としては『太陽がいっぱい』に近いが、こっちのほうが早いのか。完全犯罪志向の青年。一番画面が緊張するのは、バーで花売り婆さんの三好栄子に、主人公の仲代達矢が金で歌わせ踊らせる場。この三好栄子の痛々しいみじめさがうまくて。センチメンタルを憎むってことを、眼をギラギラさせ渾身の力を込めて描かなければならない時代だった。仲代のクールもどこか必死、血圧の高めなクールなの。それだけ世間に蔓延しているセンチメンタルへ、新しい世代が苛立ってたってことなんだろう。映画のなかで警官が「目つきが気にくわなかったからと人を殺す時代になった」と言っていたが、でもまだクールになるためには若者も必死にならなければならなかったのだ。主人公にも、父親の自殺や貧困といった経歴が必要とされていた。犯罪者も、現代のようにノッペリとしていなかった。科学捜査とカンの捜査の対立ってようなことも描かれていて、犯罪も捜査も、質が転換しつつある時代だった。そんな時代の感触がよく分かる作品。
なんのかんのさん [映画館(邦画)] 7点(2009-06-01 11:57:21)
その他情報
作品のレビュー数 6件
作品の平均点 7.00点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 0.58
このレビューの偏差値 50.00
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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