Menu
 > 作品
 > ロ行
 > 倫敦から来た男
 > なんのかんのさんのレビュー
倫敦から来た男 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 倫敦から来た男
製作国ハンガリー,独,仏
上映時間138分
劇場公開日 2009-12-12
ジャンルドラマ,サスペンス,モノクロ映画,犯罪もの,小説の映画化
レビュー情報
ワンカットの中で、しばしば「近いアップ映像」と「遠いロング映像」が入れ替わる。とりわけ浮き輪を投げて始まる、刑事が来たときのカットが面白かった。その舞台の広さが実感として伝わる。そういう何事かが展開している長回しもあるんだけど、ただカット尻を引き伸ばしただけのようなのもあって(娘の食事とか、妻の嘆きとか)、映画全体のリズムとして、ラルゴの曲の調べを聴いているような味わいの統一は出るものの、よくわかんない(『ヴェルクマイスター・ハーモニー』でも、延々と暴徒の行進を何分間かただ映してたとこがあったけど、それはちゃんと圧迫感として迫ってきてた)。それを補うためか、ときに音楽が鳴り続け、これはちょっとうるさい。同じ曲想を延々と繰り返してるんだから、まあ時間の停滞感は画面とフィットしてるんだけど。(たぶん)そういう音楽のように時間を味わう映画なのであって、物語を理解させるのには不向きな手法。はっきり言って、理屈で展開すべき推理系ドラマとしては無理がある。こちらは漠然と、そういう話なんだろうと、理解したつもりになっただけ。いかにもシムノン的なすがれた感じは満ちているし、白黒の画面は美しい。ラストのブラウンの妻は、監督の指示か本人の体質か知らないけど、長いアップで一度もまたたきしなかったんじゃないか。『サイコ』のジャネット・リーより大変そう。
なんのかんのさん [DVD(字幕)] 6点(2011-02-06 09:45:05)
その他情報
作品のレビュー数 7件
作品の平均点 5.71点
作品の点数分布
000.00%
100.00%
200.00%
3114.29%
400.00%
5114.29%
6457.14%
700.00%
8114.29%
900.00%
1000.00%
作品の標準偏差 1.39
このレビューの偏差値 51.49
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
倫敦から来た男のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS