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悲しみのミルク のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 悲しみのミルク
製作国ペルー
上映時間97分
ジャンルドラマ
レビュー情報
恐乳病なんて具体的なイメージがいかにも南米的で、じゃが芋で貞操を守るなんてのも、あちらのマジックリアリズムみたいなんだけど、よく知らない国の話で困るのは、こっちが奔放なイメージと思って感心したものが、あんがいあっちでは「普段」だったりすることがあり、あのじゃが芋はどうなんだろう。暴力の時代の、女性の苦難史の伝承が、あるいは母乳に託され、あるいは歌に託されていたよう。それをどんどんさかのぼっていった果てに、母の村にたどり着くのだが、この海が見えてきたところでかなりハッとした。映画で海が出てくると、だいたいハッとするものだが、この場合海は、さかのぼる旅がどんどん進み、まだ生物が肉食を始める前の、さらには有性生殖を始める前の、闘争のない穏やかな世界まで髣髴とさせてくれたよう。そういえばこの映画、結婚式シーンが繰り返され、有性生殖を始めて以後の生物の雌すべての物語として、悲しみの歌が連綿と続いているとまで受け取れないか。この手の映画は「そう理解したもの勝ち」だと思っているので、大風呂敷を広げてみた。あと好みのシーンは、結婚式での引出物のパレード。奔放なイメージと言うより、あちらでは「普段」なのかな。
なんのかんのさん [DVD(字幕)] 6点(2013-03-17 09:52:20)
その他情報
作品のレビュー数 9件
作品の平均点 6.89点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 1.10
このレビューの偏差値 42.65
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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