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ニーチェの馬 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ニーチェの馬
製作国ハンガリー,仏,スイス,独,米
上映時間154分
劇場公開日 2012-02-11
ジャンルドラマ,モノクロ映画
レビュー情報
《ネタバレ》 ラシドミドシ、ラシドミドシといううねりに乗ってド~~シ~~ラ~~と下降するモチーフが否応なく陰気。息を切らせる馬の映像とあいまって、もう映画のトーンが定まる冒頭。前作『倫敦から来た男』では、話の内容とスタイルが合ってない、という不満を持ったが、本作は合い過ぎるほど合った。中風の後遺症か、右手の不自由な父とかしずく娘、老いた馬、荒天の外を窓から眺めるのが日課の日々。やがて馬は病み、井戸は涸れ、ここを離れようとしてもなぜか戻ってしまい(単に行くあてがないことを映像で表現したのかもしれないが、そう思いたい)、どうもここらあたりから何かが起こり始めている。ランプの火が消え、灯そうとしても着かない。娘は「何が起きてるの」と呟く。外の風は止むのだが、娘は馬が食べるのを止めたようにじゃが芋を食べず、「食わねばならん」と言っていた父もじゃが芋を食べる手を止め、静かにフェイドアウト。何かが起きている。人生を放擲してしまうまでの無力感なのか、もっと宗教的な終末観なのか。この終盤の「何かが片付きつつある感じ」はホラーに近い。この家族の絶望だったのかもしれないが、もっと大きなレベルでの推移だったと思いたい。日常を包む大きな世界を垣間見た気にさせる映画だった。
なんのかんのさん [DVD(字幕)] 7点(2013-05-04 09:15:56)
その他情報
作品のレビュー数 8件
作品の平均点 5.75点
作品の点数分布
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1225.00%
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6112.50%
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作品の標準偏差 3.07
このレビューの偏差値 51.32
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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