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《ネタバレ》 地下鉄網は、フランス人にとってヴィクトル・ユゴーの時代の地下水道とつながっているようだ。さらにはナチに占拠されていた時代のレジスタンス運動とかも考えると、自由とか抵抗の足場として地下がごく自然にイメージされている。もう民族的イメージと言ってもいい。東京も勝手にどんどんいろんな地下鉄が掘り進められ、魔窟のように広がってこんがらがり、本作のような自由な隙間がどこかに生まれていそうな気分があって、けっこう地下鉄好き。初めての連絡通路を歩いていると、思わぬ場所に出てしまいそうな期待を感じることがある。そういう地下鉄ロマンってのはよく分かり、そこには納得した。ただ映画としては「洒落てるでしょ」感がちょっと鼻についた。死に至るロマンスってのが本当に好きな国だとは思うが、命を張った果てがロックバンドの演奏ってのは、かつての革命の歴史を思うといささか寂しい。今はそういう時代なんだと正直に認めているわけか。
【なんのかんの】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2013-09-09 09:06:45)
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