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この題名、本当は前半が手書き、後半が活字なの。家の内側と外側、あるいはプライベートなものと公なもの。弟が不意にいなくなり、不意に現われる、その家族のありよう。男二人女二人の関係が多彩に組み合わされ、すべての男と女の間にはエロス的な線が引かれる。成人後のオリヴィエの気味悪さはなかなかなものである。この気味悪さって、欧米の映画に出てくる東洋人の薄ら笑いに近い。正体不明。なに考えてるのか。家庭を憩いの場としてでなく、緊張の場として見ている。姉の超能力が何か唐突に思えたんだけど、彼女は自分の能力が弟を消してしまったのではないかと思って取り乱し己れを罰したのか(タバコの火)。この事件をなにかの一点に集約させていくって言うより、それぞれの反応を見たかった、って映画らしい。見終わって、だから何なんだ、って気にもなる。エロス的に他人を取り込んでいく「家族」の気味悪さ、とか、「家」の脆さよりもしたたかさ、とか。
【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 7点(2011-05-26 09:47:51)
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