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わが青春に悔なし のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 わが青春に悔なし
製作国
上映時間110分
ジャンルドラマ,戦争もの,モノクロ映画,青春もの,学園もの
レビュー情報
本作が作られたのは、まだこれからの日本の進路が定かでないころで、世情もとりあえず共産党的な気分が沸騰していた(とりわけ東宝撮影所内は)。そういうシナリオをもらった監督は、こんな感じでいいのかなあと手探りで前半を作ったよう(藤田進の事務所の前、入るのをためらう原節子のカットの連続で季節のうつろいを表わすのは『姿三四郎』の復習だ)。後半の農村の場になって、好きだったソ連映画のタッチを大っぴらに練習することが出来た。ここに至って気合いが入ってきたのが分かる。原が昼間一人で田へ出て行くあたりの悲壮感、木々が嘲うところなどなど、もう完全に黒澤タッチ(『蜘蛛巣城』のバーナムの森)。原節子も全編を通し徹底してバタ臭く、しばしば泰西名画風のポーズを決めたり、ヨーロッパ・とりわけロシア的なものへの傾斜がうかがえる(彼女が弾いていたのはムソルグスキーの「展覧会の絵」だし、原が出たもう一本の黒澤映画はドストエフスキーの『白痴』だ)。監督はこのシナリオから左翼イデオロギーでなく、「平凡なものよりギラギラしたものへ志向する」ヒロイン像を中心に据えたのだ。
なんのかんのさん [映画館(邦画)] 6点(2012-03-10 10:04:43)
その他情報
作品のレビュー数 37件
作品の平均点 5.97点
作品の点数分布
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225.41%
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61129.73%
7821.62%
838.11%
912.70%
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作品の標準偏差 1.64
このレビューの偏差値 50.10
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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