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《ネタバレ》 対人距離設定不全症とでも言うのか。ヒロインは道で男にぶつかると、その触れた肩を神経質に何度も払う。でもポルノショップに堂々と入っていって、集中してくる男の視線には何ともない。覗く人でありながら、見られることには全然平気。固い殻を持っているからなのか。「私には感情がないの、あるとしても知性がまさっているの」って人。彼女がいかに孤独を完成させたか、って話だ。この題材だったらコメディにしたほうが楽だっただろうが、それをギリギリの悲劇にしたことを、この作品に関しては褒めねばならない。笑ってしまえば、変わり者で終わってしまう話だ。でも、心臓から血を流しながらウィーンの町を毅然と歩いていくラストで、彼女は、誰でも落ち込み得る罠に正面から対決した悲劇の英雄以外の何者でもなくなる。シューベルトのピアノ曲の妖しさが生きた。十二音音楽のシェーンベルクを弾けばミスタッチが分からない、ってのがおかしい。
【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 8点(2008-06-25 12:13:05)(良:1票)
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