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グッドモーニング・バビロン! のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 グッドモーニング・バビロン!
製作国伊,仏,米
上映時間117分
ジャンルドラマ
レビュー情報
《ネタバレ》 タヴィアーニにしてはちょっとノリが悪いか、と思っていたが、森の中のシンバルあたりからか、ぐんぐんのめり込んでいき、前半のいちいちが生きてくる。船の中で一つの皿を食べ合っていたのが、ラストで一つのカメラで写し合うシーンになるように。大きくイタリアとアメリカの対比があり、共同体の微温的宇宙のなかにいられたイタリアと、個人主義の厳しいアメリカが、常に両極にあって兄弟を操作している(アメリカの摩天楼が少年時代のクリスマスツリーに重なるの、その時はちょっとダサいなあと思ったが、この対比こそが本作の核心だったのだ)。そしてそれぞれの誇り、映画という現代の聖堂を築き上げたグリフィスの誇り、かたやレオナルドの末裔としてのオメロ・アントヌッティの誇り、ステッキのシーンなんか、いい。『イントレランス』のどんなスペクタクルシーンよりも、炎上する象のほうがスペクタクルだったのではないか。そして映画が「写して記録するものである」ということが、ここで生き、さらにラストの伏線になっている。本作がいいのは「映画史」に閉じてしまわず、世界史に向かって開かれていること。
なんのかんのさん [映画館(字幕)] 8点(2010-04-13 11:58:39)
その他情報
作品のレビュー数 21件
作品の平均点 7.14点
作品の点数分布
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6314.29%
729.52%
8523.81%
9419.05%
1029.52%
作品の標準偏差 1.93
このレビューの偏差値 52.29
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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