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雲ながるる果てに(1953) のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 雲ながるる果てに(1953)
製作国
上映時間101分
劇場公開日 1953-06-09
ジャンルドラマ,戦争もの,モノクロ映画,青春もの,小説の映画化
レビュー情報
特攻出撃前の躁状態にリアリティを感じた。無理にでも気持ちをそう持っていかねばならない。木村功が鶴田浩二に「本当に悠久の大義のためなら死ねるのか」と言っていたのに対する否定的な見解が、この躁だ。学徒兵に対して「役立たず」と罵っておいてから、軍神に祭り上げていこうとする軍上層部のたくらみ。何か役に立ちたい、自分の存在(死)に意義を見つけたい、という若者の気持ちをうまくつかむわけだ。特攻というアイデアを生んだ者の眼には、観覧車から地上を見下ろすO・ウェルズのように、兵士たちが見えたのだろう。ましてみんなが同じ軍服を着ていれば、それは数でしかなくなるし、軍服を着せられた兵士の側からも、役に立ちたいという衝動が湧き上がってくる。「また美談が一つ増えましたな」とか「今日は二割ぐらい当たるかな」といったいささか露悪的な発言も、こういう異常な戦法の異常さを際立たせてくれていた。あの傷ましい躁を経てまで散らされていった彼らを、後世の私たちは美談にしてしまう無礼だけはしてはならない、と思う。
なんのかんのさん [映画館(邦画)] 7点(2012-08-30 10:03:22)
その他情報
作品のレビュー数 8件
作品の平均点 8.00点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 1.73
このレビューの偏差値 46.67
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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