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似た題の『ラ・ファリミリア』はイタリアのお話、こっちはメキシコ系のアメリカのお話、どっちもカトリックの裏打ちがあって、やっぱり家族だね、って話。近代史。神話・伝説の時代からナツメロ的な時代、そして近過去へと、次第に輪郭がはっきりしてくる経過が面白い。神話の時代だと浮気をして妻に射殺されるというドラマチックな出来事も、検証してみると盲腸で死んだらしい、とか。30年代の強制送還のエピソードが最初のヤマで、渡河をじっと見守っていたフクロウが、戦後にも現われこの一家を見守る趣向、フクロウにはこういうイメージがある(今村版の『楢山節考』とか)。70年代にも強制送還のモチーフが繰り返され、ヤクザもんとなったジミーが、子への愛をよりどころに立ち直っていくところで幕、とにかく家族愛への圧倒的な信頼が全編にみなぎり、疑いを持たないところがラテンである。ラテン音楽は血が騒ぐ。
【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 6点(2009-08-28 12:00:43)
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