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動くな、死ね、甦れ! のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 動くな、死ね、甦れ!
製作国
上映時間105分
劇場公開日 1995-03-18
ジャンルドラマ,モノクロ映画
レビュー情報
地にはぬかるみ、空には曇天。そのなかの上下から圧迫されているような世界、あるいは廊下の左右から圧迫されている気分。ソ連映画でよく味わう気分、これはロシア人の心象に深く刻まれている気分なのか、単にあちらの気候のリアリズム的反映なのか。近くに収容所があり、やがて主人公も、拘束から何度も逃れていく。よっぱらいの歌・よさこい節・スターリン賛歌・ダンスパーティと歌が多い。この天候と歌とが互いを嘲笑しているようで、そこから滲み出した狂気もあちこちに潜んでいる。みんなここ以外の場所へ行きたい。生活する楽しみが何一つ見いだせない町。しかし外には悪の世界がある。この少年と少女、弟的なものと姉的なものに、男女の原型が感じられた。後半、ガリーヤが「姉」のなかから「女」の気配をのぞかせる。ストーリーとして・あるいは道徳的教訓として要約される前に、このようにしてあった少年と少女の存在感のほうがグーッときて、それに圧倒される。こういう世界がたしかに地球上のある時期に存在した、って。長回し・手持ちカメラのドキュメントタッチの力。
なんのかんのさん [映画館(字幕)] 8点(2010-06-25 11:56:16)
その他情報
作品のレビュー数 16件
作品の平均点 7.38点
作品の点数分布
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316.25%
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6425.00%
716.25%
8425.00%
9318.75%
10212.50%
作品の標準偏差 1.87
このレビューの偏差値 51.79
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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