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ハーヴェイ のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ハーヴェイ
製作国
上映時間104分
劇場公開日 1952-02-22
ジャンルドラマ,ファンタジー,モノクロ映画,戯曲(舞台劇)の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 この手の話では最後に幻覚が消えていって、その別離の切なさ・健康な未来が開ける希望の輝き、ってなとこで締めるのが常道だったと思うんだけど、これの凄いのは、治らないの。せめて酒をやめるぐらいは示唆するかと思うと、それもない。それどころか幻覚が精神病院の院長に「感染」してしまうんだから凄い。日常に疲れきっていた院長に、大ウサギの幻覚が移っていく。徹底して「変わり者」の側から現実を眺める。ま、あくまでコメディで、けっして現実への批評として徹底させてるわけではないんだけど(酒場の裏手でハーヴェイとの出会いを語る場が一番現実批評になってたか。あそこいいシーン)、アメリカのホラ話の伝統と重ねて、実際に妖精かも知れないという含みを残している。ファンタジーに逃げてしまったな、という気もちょっとするが、ま、こういうのはアメリカにしか作れないコメディだ。病院内で本来噛み合わないはずの会話が噛み合ってしまうおかしさが絶妙。ハーヴェイを紹介しようとする主人公のセリフが、いちいちさえぎられてしまう。肖像画をアップで強調しないでじっくり笑わせる(実際どうやってあの絵を描かせられたのだろう。実は人に見えないことを承知しているダウド氏が構図を画家に説明したのか、それとも芸術家には妖精が見えるのか)。演出としては、病院内で座って医者と話すとき、ダウド氏の隣の我々には見えないハーヴェイの座っている椅子も、ちゃんとフレームに収めているのがいい。
なんのかんのさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-03-24 10:03:42)
その他情報
作品のレビュー数 22件
作品の平均点 7.09点
作品の点数分布
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6418.18%
7522.73%
8836.36%
914.55%
1014.55%
作品の標準偏差 1.38
このレビューの偏差値 49.52
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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