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ミラノの奇蹟 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ミラノの奇蹟
製作国
上映時間100分
劇場公開日 1952-11-01
ジャンルドラマ,ファンタジー,モノクロ映画,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 大風が吹くあたりまでは文句のつけようがない。日向ぼっこのシーンなんかはイタリア映画の真骨頂。『終着駅』もそうだが、この監督は大勢の人を細かくスケッチしていくのがうまい。占いでヨボヨボのおじいさんに、あんたは将来大物になれると約束したり、風船売りが飛ばされそうになると仲間があわててパンを食べさせてやるとか。ネオ・リアリズムから寓話へと踏み出している。面白いのはイタリアの映画監督って、リアリズムから出発して、みなリアリズム離れのそれぞれの個性に踏み出していっちゃうこと。デ・シーカはメロドラマ作家として洗練し、まだリアリズムの精神を残しているほうだが、フェリーニはああなっちゃうし、ロッセリーニは神がかる、ヴィスコンティはかえって後で初期の作品を観て「この人ネオ・リアリズムやってたんだ」と驚かされたくち。で本作だが、後半は鳩の魔法のいろいろ。ラストを寓話として逃げたと取るか、現実に対する壮烈な批判と見るのか。カトリックの国であることも関係しているのか。ネオ・リアリズムだけでは映画として狭くなっていってしまうという気持ちもあったかも知れない。この飛躍はイタリア映画史にとっても重要なものだっただろう。
なんのかんのさん [映画館(字幕)] 8点(2010-05-18 11:59:01)
その他情報
作品のレビュー数 7件
作品の平均点 6.71点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 1.48
このレビューの偏差値 55.83
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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