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キクとイサム のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 キクとイサム
製作国
上映時間116分
ジャンルドラマ,モノクロ映画
レビュー情報
《ネタバレ》 イサムが帰ってこないところがいい。あっちはあっちで頑張っているんだろう、という余韻が残る。お婆さんも頭痛かったわけで、自分の死後のことも考えなければならないし子どもたちもいとおしいし、子どもたちの幸せを考えてはいるんだけど、どうすれば一番いいのか分からない。このお婆さんの「分からない」はそのまま作者の「分からない」でもあるんだろう。首吊り失敗は『にんじん』を思わせるが、朗らかに描かれるだけに、決意の痛みも伝わってくる。差別ということ。ちょっと振り返る視線、ひそひそ話。しかし実際に田舎にこういう子が来たら人目を引くだろうし、心理的にハッとするのも差別になるのか、などと考え出すと難しい問題です。「売れ残り」と言ったり、赤ん坊事件がわざとではないかという噂が立ったりするあたりの残酷さが水木洋子の腕。積極的に排斥しようとはしないが、出てってくれれば地域としては波静かで歓迎、という形での差別なんだな。
なんのかんのさん [映画館(邦画)] 7点(2012-11-25 09:48:12)
その他情報
作品のレビュー数 8件
作品の平均点 7.75点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 1.56
このレビューの偏差値 46.92
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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