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シテール島への船出 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 シテール島への船出
製作国ギリシア,伊,英,西独
上映時間140分
劇場公開日 1986-02-08
ジャンルドラマ
レビュー情報
花売りの老人が幻影であれは実際の父親なんだという見方と、花売りの老人を主人公にして作った映画だという見方と、二通り出来て、そのどちらにも収まりきらない曖昧さに、慎重に宙吊りにされている映画。冒頭のプラネタリウムからして、嘘の宇宙と捉えるか、本物の宇宙を縮小したものと捉えるかで分かれちゃうわけだし。老人の32年後の挫折を、こんなに美しく歌っていいのだろうか、もっとトツトツと語るべきなんじゃないか、という気もし、それはこの映画の構造を「逃げ」ととるか「絶妙な仕掛け」ととるかという判断にもよる。難しいところだなあ。この構造によって、後半旧港のシーンが浮わつかなかったというメリットはあった。映画としての緊張度は断然前半のほうが優れていたが、港の不思議な寓話性は、そのままリアリズムの話で続けられたらちょっとシラけただろう。最初からオハナシかもしれない、という用意がしてあることでスンナリ入れたけれど、これは考えようによってはズルイと言えなくもないわけで、うーん、難しいなあ。けっきょく現実からも理想からも裏切られ、彼が得たのはあの長方形の国だった、という厳しい突き放しを、こんなに美しく描いてしまう監督って。
なんのかんのさん [映画館(字幕)] 8点(2011-04-13 09:59:28)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 11件
作品の平均点 7.09点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 1.73
このレビューの偏差値 53.04
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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