Menu
 > 作品
 > ケ行
 > ケス
 > なんのかんのさんのレビュー
ケス のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ケス
製作国
上映時間112分
ジャンルドラマ,青春もの
レビュー情報
《ネタバレ》 パブのシーンがあり、ののしり声が聞こえる家庭のシーンがあり、もうこの人の映画の環境がすぐに決まっていく。そういうウンザリする環境の中でも、なんとかウンザリせずに生きていく子どもの強みが描かれていく。サッカー授業のシーンのユーモア感覚。露骨に自分勝手にふるまい、しかもそれをカバーする無邪気さもない救いのない教師を、映画は笑いのめす。画面に得点が出るのもおかしい。ゴールを入れられるとシャワー攻め。あるいは学校での朝礼後の校長のオシオキ。ポイントは伝言に来た少年で、巻き添えにされていく経過が、厳しいユーモアになる。事実とフィクションの授業、ビリーがハヤブサについて語っているうちに次第に熱を帯びてくるさまを、少年の映像だけで描ききる勇気。そういうふうにビリーはいろんな種類の大人たちと関わり、それでも損なわれないものが浮き出されてくる。結末は、象徴的に捉えると暗く閉じたものに見えるが、映画の印象はそうでもない。なんとか彼はやっていくだろう、ケスの魂を抱いたままで、って感じ。「砂嵐の中のラクダのケツの穴みたいに締まり屋だ」ってセリフは、いつか使うために覚えておこうと思ったものだが、まだ使っていない。
なんのかんのさん [映画館(字幕)] 8点(2009-08-25 12:16:53)
その他情報
作品のレビュー数 17件
作品の平均点 7.53点
作品の点数分布
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
515.88%
615.88%
7741.18%
8529.41%
9211.76%
1015.88%
作品の標準偏差 1.14
このレビューの偏差値 53.60
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
ケスのレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS