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プリンス・オブ・シティ のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 プリンス・オブ・シティ
製作国
上映時間168分
劇場公開日 1982-02-27
ジャンルドラマ,サスペンス,刑事もの,実話もの
レビュー情報
正義の定義が不明確になった時代、逆に言えば明晰な不正と言うものがつかみづらい時代でもある。微温的な悪の時代と言うことか。たしかに主人公の警官は自分の今までしてきたことに対して疚しさを持っている。それがあまりいいことではなかったと思っている。そこで摘発する側に協力するわけだけど、ここで囮になってもっと汚いことをするわけだ。同じようなことをやっていても、所属によって悪になったり正義になったりする。観客も身を寄せる絶対的正義のないこの物語の中で不安定に浮かんだままだ。仲間の人懐こさを丹念に見せられると、主人公の裏切れない心もよく分かってくる。機構の隙間に迷い込んでしまったものの目に映る「正義」の曖昧な本性、そこらへんがテーマと見た。カフカ的ですらあるテーマを「雰囲気」に逃げず、あくまでも監督の手触りの感じられる世界に投影するのが、この人の実直さ。仲間うちの信頼が決して正義とは重ならないことを承知していながら、まだ確かな手触りが感じられるそのほうに寄っていく主人公。設定は納得できるが、やや演技過剰気味のヒステリーになってしまったか。ラストで若い警官に侮蔑を受けるシーンが印象的。
なんのかんのさん [映画館(字幕)] 6点(2012-06-25 09:44:24)
その他情報
作品のレビュー数 4件
作品の平均点 5.50点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 1.50
このレビューの偏差値 52.22
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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