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一応ファンタジーなんだけど、でもファンタジーとしての枠組みがちゃんと作れてなかったから、ラストはヘンテコリンな気分になる。どちらかと言うと、児童虐待をめぐる社会派的な部分のほうに見どころがあったんではないか。眼を見せない義父。サングラスしてたり、子どもに目隠しされてたり、逆光だったり、それがラスト車で追いかけていくときに眼だけのアップになる。一つの表情としての顔はついに見せない。カントリーのBGMも不気味。近所の子どもたちもいじめてくるし、けっきょく母と子の兄弟だけ、血のつながった者だけしか心を許せない、という閉塞感が暗い。ベン・ジョンソンと約束したから、母親に心配をかけてはならぬという気持ち、あれが「父」的なものの象徴だったんだな。
【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 5点(2012-01-30 10:05:00)
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