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92年のディレクターズ・カットは劇場で観ましたが、こちらは初見。去年暮れに発売された待望の4枚組購入しちゃいました。デジタル処理のおかげか随分と細部まで綺麗になっていたのに驚嘆。
この作品にはかなり思い入れがあります。元来SF映画自体が大好きなジャンルなのですが、この作品はテーマもさることながら、ヴァンゲリスの重厚かつ繊細な音楽、設定細部まで拘った未来世界のどれをとっても素晴らしいですよね。リドリー・スコット御大のイマジネーションと巧みな演出が如何なく発揮され、そしてシド特有な美術センスが見事に融合。まさに至高のSF映画だと思ってます。 クオリティー高いCG全盛期の今と比べちゃ野暮ってもの。他のSFと違うのは、この作品には言い知れない「わび、さび」という点を感じられる事。そうした雰囲気を堪能できる唯一無二の作品です。 己は何なのか?希望或いは絶望か?自問自答し、心の葛藤に苛まれるデッカード。そしてルトガー・ハウアー演じる人類に反旗を翻した哀愁のレプリカント・ロイ・バッティの圧倒的な存在感。命の儚さ、尊さを教えてくれる、雨にうたれ静かに永眠する姿に感服しました。 「1回で十分だよ」とは言わないで下さいね。リピートすればするほど味わい深い名作。 【シネマブルク】さん [DVD(字幕)] 10点(2008-01-05 12:06:16)(良:1票)
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