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《ネタバレ》 テンポよく切り替わるシーン、たたみ掛けるような数カットで、圧倒的なリアリズムをものの見事に表現し、観客に訴えかけてくる。過剰な説明を排した客観的な演出は見事である。
妻や子供を失い父娘2人だけなった家族、危険な任務につくことを余儀なくされた職員やまたその上司、ワクチン開発に執念を燃やす研究者やワクチンを待つ貧困層など。ほぼ全員主人公であり、多角的な目線で捉えることにより各々の苦悩や人間味を様々に感じ取れるのも俯瞰した視点での演出力が大きい。特に、ドラマパートとしては、ウイルスに立ち向かう職員や研究員を、観てる側の英雄譚として描いてる点も興味深い。惹きつけられるわけだ。 また編集も洒落てるんですよね。感染経路を解き明かすために見ているシーン、その録画VTRへのカットの切り替わり方がイケてる。ほぼブツ切りといえる場面転換にもみえるんですが、その前のシーンとの繋がりやファーストカットの持ってきかたに至るまで全て計算づくだから凄い。ラストシーンのウイルスの発生元を知った瞬間にも現実的な怖さがしみじみと伝わってきたけど、そういった警鐘だけで終わらせず、プロムナイトで娘とボーイフレンドが久しぶりに再会できた喜びやそれをそっと見つめる父親の姿が微笑ましかった。泣ける。 【シネマブルク】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2012-04-11 00:50:03)(良:3票)
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