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フラガール のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 フラガール
製作国
上映時間120分
劇場公開日 2006-09-23
ジャンルドラマ,コメディ,青春もの,実話もの,音楽もの
レビュー情報
まったくノーチェックだったのだが、あるマイミクの方の日記で「激しくおすすめ」と書かれていたのを見て、急に思い立って見に行った。この時点では、監督の名前も知らなかった。松雪泰子にはぜんぜん興味なかったし、ほかの主役の女の子達は、「なんか名前聞いたことあるなぁ」程度。タイトルだけ聞くと『スイングガールズ』の二番煎じみたいだし。
しかし、これが大当たりだったのである。決して大作ではないし、アクションもラブロマンスもサスペンスもないのだが、実にバランスよく、きちんと作られた映画。役者もそれぞれの役目を確実にこなしている。
松雪泰子って、まともに演技するのを見たことなかったのだが、こんなにいい女優だとは知らなかった。都会のすれてふてくされた女が、いなかの人々のまっすぐな心に触れて、徐々に人間らしく変わっていく、なんて、実に図式的な役なのだが、炭坑町にはまったく場違いなルックスや、最初のころのとげとげしさが堂に入っているだけ、その変貌ぶりにも説得力がある。ダンスシーンも、つやっぽく迫力があって、フラをなにかの手段と見ていたダンサー候補生達が、彼女の踊りを見て、ダンス自体にめざめるという設定にふさわしいものだった。
岸辺一徳やトヨエツもよかったし、主役の蒼井優もはじめて見たのだが、表情が自然で、ダンスはちょっとバレエぽかったけど、体がきちんとできているので、安心して見られた。しずちゃんは、出てきたときこそ「しずちゃん」として見てしまったが、映画が進むにつれ、女優としてすんなり受け止めることができた。こういういい作品ででビューできたというのも、この人の持っている力かもしれない。
ストーリー自体は、「あ、次こうくるな」とわかるところもけっこうあるんだけど、エピソードが多彩で、だれ場がない。次から次へと涙腺を刺激する技が繰り出されて、観客はほとんどノックダウンしてしまうのだが、あざとさを感じないのは不思議。血の気が多いが人情に厚い(というイメージがある)、炭坑町の長屋が背景になっているせいもあったかも。
ジェイク・シマブクロの音楽も、でしゃばりすぎず、いい感じだった。
斜陽の炭坑町とダンスというと『リトル・ダンサー』なんだが、日英のマッチョな父の描き方を見比べてみるのも一興かと。
いやまったく、シネカノンから目が離せないなぁ。
yhleeさん [映画館(邦画)] 8点(2007-07-25 15:39:14)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 285件
作品の平均点 7.07点
作品の点数分布
031.05%
110.35%
241.40%
331.05%
4124.21%
53512.28%
64415.44%
75619.65%
85117.89%
95017.54%
10269.12%
作品の標準偏差 1.97
このレビューの偏差値 52.39
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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