Menu
 > 作品
 > タ行
 > たそがれ清兵衛
 > yhleeさんのレビュー
たそがれ清兵衛 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 たそがれ清兵衛
製作国
上映時間129分
ジャンルドラマ,時代劇,小説の映画化
レビュー情報
着物はいつもぱりっとおろしたて、足袋はさんざん歩いても真っ白、髪は後れ毛の一本もない、というテレビの時代劇を一方の極とすると、この映画はその対極にある。舗装してない道路を足袋に草履で歩くとどうなるか。当然真っ黒である。そのまま座敷に上がったりしたら、ざらざらだろう。そういう生活のディテイルがきちんと表現されているのが、新鮮だった。
ラスト近く、宮沢りえが、果し合いに赴く真田広之に呼びだれて、急いで座敷に上がるシーン。あがる瞬間にさっと足袋の裏を手ではたくのである。ほんの一挙動だが、日常の生活の裏打ちのある動作で、リアルさに感心した。
真田広之は、アップに耐えうる、いい役者になったものである。どうしたっていい人に見えるので、『陰陽師』の悪役はちょっとつらかったが、これははまり役。宮沢りえも、ただ運命に流されていくのではない、自分の意思を持った女性を好演している。
ナレーションと、ラストシーンに出演の岸恵子は、いくら大女優とはいえ、雰囲気がモダンすぎて、あまりむかしの女性という感じがしないのだが、彼女を使った理由はなんなんだろう。
中村梅雀がワンシーンだけの出演で、ずいぶんもったいない使い方だったが、さすがにうまい。同じシーンに出てくる家老が露骨に悪相だったのには、若干興ざめだった。
自分が殺しに行った相手と、貧乏話で意気投合するのがおかしくもあり、切なくもあり。
yhleeさん [映画館(邦画)] 7点(2007-08-19 23:37:16)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 331件
作品の平均点 7.23点
作品の点数分布
010.30%
120.60%
230.91%
351.51%
441.21%
5288.46%
65316.01%
78425.38%
87322.05%
95616.92%
10226.65%
作品の標準偏差 1.70
このレビューの偏差値 49.20
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
たそがれ清兵衛のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS