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君と別れて のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 君と別れて
製作国
上映時間60分
劇場公開日 1933-04-01
ジャンルドラマ,ラブストーリー,サイレント,モノクロ映画,ファミリー
レビュー情報
《ネタバレ》 なんという切ない話なんだ・・・
「別れ」をテーマに扱った映画で、これほどまでに哀しい映画は観たことがない。
切なくて哀しくて仕方ない。

主人公の青年の気持ちがよく分かる。
綺麗な女性に頼ってもらい、相談まで受けて、余計に好きになったところで、一方的な「別れ」の通告。
そして、その女性が大切にしろと再三言っている母親を捨てて、彼女と一緒に旅立てない事情。
切ない。
切なすぎる。

これより以前の成瀬作品にはない叙情的な作品で、それ以降の作品ともまた異なった、瑞々しさをも兼ね備えた逸品。
成瀬巳喜男のキャリアの過程で、この時期にだからこそ生まれたであろう奇跡的な作品で、心を鷲掴みにされた思いがする。

電車の中で、チョコレートを食べるシーン。
まるでチョコレートの甘い香りがしてきそうなワンシーンだ。
青春の一瞬の輝きを、見事画面におさめた奇跡的なワンシーンである。
成瀬巳喜男のサイレント作品としては、自分の中で最上位にくる作品。

もう一度、書く。
私はこれまで、ここまで切なくて哀しい「別れ」を描いた映画を観たことがない。
そしてこの作品は、そこに瑞々しさをも兼ね備えている。
あぁ、自分の辛かった頃の青春が甦る・・・
にじばぶさん [インターネット(字幕)] 9点(2012-10-07 22:51:43)(良:3票)
その他情報
作品のレビュー数 8件
作品の平均点 9.12点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 0.78
このレビューの偏差値 47.95
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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