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現存する成瀬巳喜男映画の中でも、最古の部類に入る作品。
“産みの親”対“育ての親”の構図。 劇中の岡譲二のセリフが印象的。 「子供を産むのが母親ではなくて、子供を育てるのが、母親の母親たる所以だ」。 まあ確かに理屈ではそうなんだけど、お腹を痛めて産んだ我が子を、手元に置きたいという、産みの親の心情というものがあるのでは? ここは少し、一方的な善人の主張という感じだが、まあ、分かりやすくて良い。 成瀬巳喜男作品にしては、軽いノリで分かりやすく、心情的にも感情移入しやすい作品である。 それにしても、1930年代の成瀬巳喜男映画は、本当に鑑賞にこぎつけるだけで大変である。 正直なところ、映画の内容より、貴重な成瀬巳喜男映画を観られたということに、より満足感を得た感じである(苦笑)。 【にじばぶ】さん [映画館(邦画)] 6点(2012-01-12 23:32:40)
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