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《ネタバレ》 やっと観れたジャック・ベッケル監督の代表作。
画家“モジリアニ”の人生をドラマティックに描いた伝記映画である。 やっぱり何度観ても1950年代末から60年代初頭にかけてのモノクロ映像は鮮烈で鋭利で素晴らしい! カラーでは絶対に感じることのできない映像的魅力を強く感じる。 36歳で夭折したフランスの美形俳優ジェラール・フィリップに、私の大好きな女優であるアヌーク・エーメが共演した本作。 このキャスティングだけでも十分に鑑賞に値する。 上に書いた様に若き日のアヌーク・エーメが出演しているのだが、これが参ってしまうほどに美しい。 劇中のモジリアニが惚れこんでしまうのも納得の、心を奪われる様な美しさを存分に発揮している。 エーメを抱き寄せ腕を執拗なまでに撫で撫でしているフィリップに、観ているこっちは羨ましくて仕方ない。 そしてジェラール・フィリップ。 彼の出演作を初めて観たのだが、これがまた魅力的。 本作ではとにかくモテる。 彼の周りには美しい女性ばかり。 そしてその女性のほとんどが彼に好意を持っている。 またしても羨ましい。 魅力ある男に美しすぎる女。 観ていてひたすら羨ましくなる映画だ。 だけど嫌味は感じない。 憧れの対象として目を奪われるばかりだ。 ストーリー的にも申し分なく、最後まで気持ちよく魅せてくれる。 そして本作における三人目のキーマン、リノ・ヴァンチュラ。 彼が演じるのは、モジリアニの死を何ら手を差し伸べることなく待ち続け、彼の死後、彼の作品を非情にも買い漁っていく画商の役。 モジアリニの才能を生前、誰よりも買っていたのは彼であったような気がする。 その彼が誰よりも彼の死を待ち望む。 皮肉で味のある話だ。 【にじばぶ】さん [DVD(字幕)] 8点(2007-09-02 11:12:01)
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