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《ネタバレ》 うーん、興味深い。■もうこれは、正々堂々の、すがすがしいまでの「良いもん対悪いもん」の映画じゃないですか。赤勝て、白勝てにしなかった大島監督は、潔いと思いますよ。普通だと、「お互いの正義を懸けて戦った」みたいな語り口になるじゃないですか。両論併記というか(ちょっと違う)。■画面に現れる平井卓也候補者に、まったく輝くところがない。なぜ、こんなにもカッコ悪いんだ。動員かけられて集まった支持者のような人たちも、映画のカメラに写るのも憂鬱そうだ。■しかも、パーティーの件とか、高松市役所の脇の瀬戸ビルで行われていることなど、悪いもんのやり口は、もう犯罪的じゃないか(注)。■だが、一転して自転車に旗を立てて隊列を組む小川淳也候補者のやり方も、自民党のえげつないやり方を知ってしまうと、ホントにこれで良いのかと天を仰いでしまう。■とはいえ、小川候補勝利のシーンでは、小川候補自身より、それを喜ぶ支援者の姿に胸が熱くなり、娘のスピーチでは、一発でやられました。目の玉が熱くなる。■「なぜ君は総理大臣になれないか」の続編と思っていましたが、それとは趣が違う。登場人物は同じだが、別なテーマ「戦いとしての選挙」の作品として面白かったです。「問われたのは、一人ひとりの民主主義」というキャッチコピーの意味はそういうことなんだと解釈しています。■フィクションだったら、こんな勧善懲悪はご都合主義って言われそうです。選挙って本当にドラマチックなんだなあ。□(注)公開されて1月半以上たっているが、このやり口について、他のマスコミが後追い検証しないのも解せないなあ。これって、スルーして大丈夫なことなの?アウトでしょ。
【なたね】さん [映画館(邦画)] 9点(2022-02-09 15:36:00)
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