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キャロル(2015) のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 キャロル(2015)
製作国米,英,仏
上映時間118分
劇場公開日 2016-02-11
ジャンルラブストーリー,同性愛もの,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 これは美のギリギリの攻防を描いている映画だ。飾り物として妻になった美女のキャロルは、ちょっと問題のありそうな旦那から娘を取り上げられそうになったとき、テレーズと出会う。彼女たちの逢瀬には、欲望などではなく、美を守る同志としての絆を感じた。この現場を旦那は盗聴する。それは興味本位のものではなく、裁判資料としてのものであったとこが、この映画の救いだ。最後、キャロルが美を崩しそうなとき(あるいは死に近づいたとき)、テレーズがまた彼女の前に現れる。そこで映画は終わる。何という切なさ。弱いながらも毅然と品位を保とうと立ってるキャロルに、僕はジーナローランズの「グロリア」を思い出した。グロリアは男の創り出した、男のように強い女性のイメージだったのかもしれない。本当の女性は、キャロルのようにギリギリのところで美しさを投げ出すまいと踏ん張っているのかもしれない。品位を失わず生きる。簡単なようで熾烈な戦いだ。これは美を、文化を、平和を守ることにも通ずるものだと思う。
トントさん [DVD(字幕)] 8点(2016-12-25 15:38:44)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 32件
作品の平均点 7.28点
作品の点数分布
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8721.88%
9618.75%
1013.12%
作品の標準偏差 1.35
このレビューの偏差値 53.93
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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