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ノーカントリー のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ノーカントリー
製作国
上映時間122分
劇場公開日 2008-03-15
ジャンルドラマ,サスペンス,犯罪もの,小説の映画化,バイオレンス
レビュー情報
《ネタバレ》 エンディングが流れ始めた瞬間、「うーん、どんなレビューを書きゃいいんだこれ」とまず悩んだ。どんなレビュー、というよりも、自分が何を感じたのかが今ひとつしっくりこなかったからである。前半は全く「らしさ」はなく、後半こそ正にコーエン流で、前半に緊迫感を与えて後半で落とすというのが最近のコーエン兄弟らしい。(バーンアフターリーディングはまさしくその通り)シーンの省略しまくりでその割にどうでもいいカットを入れまくり。交通事故なんてまるで予定調和。
やはりポイントとなるのはタイトルの解釈。これによって全体も解きほぐせそうだ。トミーリーと老人保安官が、「今の若者は‥」みたいな会話をするシーンがあるが、やはりここがシンボリックではないだろうか。抽象的な善と悪、言い換えれば純粋な善と悪、ジョシュとハビエルがいずれも劇から退場したことを考えると、最早純粋なヒーローあるいはアンチヒーローは必要ないのだ、というコーエン兄弟の主張とも考えることができそうだ。勧善懲悪の西部劇の終焉、それを保安官の口に語らしめたことがこのタイトルの意味なのかもしれない。
それにしてもハビエルバルデムのキャラの造詣は、近年稀に見るほどの傑作。彼によって作品が立っている。羊たちの沈黙以来の衝撃だ。 光と影の使い方も素晴らしく、「バーバー」のような陰影の深みが感じられる。
Balrogさん [DVD(字幕)] 7点(2010-10-11 00:30:07)
その他情報
作品のレビュー数 216件
作品の平均点 6.41点
作品の点数分布
000.00%
120.93%
252.31%
352.31%
4146.48%
53214.81%
64822.22%
75224.07%
83717.13%
9167.41%
1052.31%
作品の標準偏差 1.74
このレビューの偏差値 51.95
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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