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傷だらけの山河 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 傷だらけの山河
製作国
上映時間152分
劇場公開日 1964-04-04
ジャンルドラマ,モノクロ映画,小説の映画化
レビュー情報
山本薩夫監督の中ではあまり目立たない(若尾文子出演にも関わらず)ためか、なかなか上映されない作品。後の、「華麗なる一族」であり「白い巨塔」であり「戦争と人間」等々の大作群に使われる展開から構図まで、様々な要素の基礎がこの作品にはあるような気がします。名前はバレバレっすね(私の知る会長の先代か、私の両親が詳しく知ってました)。とにかくあくどいです。ただし、先の方のコメントどおり、山村聡を完全な悪者として描いていないところが興味深いです。企業や会長の私欲の犠牲となる高松英郎であり高橋幸治のエピソードも淡々と。さらに「企業悪」が強調されず、あくどい住民らも出てきたり、「社会構図」を打ち出すというよりも「欲によって動く人」を優先して描いているように見え、やはり一筋縄の作品ではないなと実感。脚本・新藤さんの腕もあるのでしょうか。「社会に貢献するという気概を持たなければ事業が出来ないよ」という山村聡会長の真意はさておき、結局は、ああいうブルドーザーの如き、欲とエネルギーが倫理をなぎ倒してしまう人ではないと、大事業は成功しないようにも思えてきました。今の政治家を見ているから余計にそう実感するのかも知れません。
サーファローザさん [映画館(邦画)] 8点(2010-04-05 16:26:45)
その他情報
作品のレビュー数 3件
作品の平均点 7.67点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 0.47
このレビューの偏差値 65.00
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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