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《ネタバレ》 始めはこの題目がどの様な意味だったかに興味があったのですが、これがレコードのタイトルで、それもドイツ語(Der kaiser ist nicht am August)と書かれていたごとくの交響曲だったとは!これは音楽担当の佐藤勝氏の書いた交響曲という訳だったのですね
(予告編にそのオーケストラ撮影風景が1瞬ですが出てきていました)。▼78年に製作されたと云っても、そんなに古臭く感じなかったのは、政治的な背景やら、その他の部分が現代と重なっていると感じているからなのでしょうか?藤崎1尉が山崎努演ずる同期生を射殺し、敬礼するところは筋を通す軍人魂が感じられて清々しい感じすらしました。それにしても巨悪を演じさせたら凄い俳優さんたちをこれだけ集め、揃えたものと感心しました。三国連太郎によって、憲兵の拷問の怖さを見せ付けられました。しかし、その陸将補もロボトミーを施されて廃人にされてしまっていました(ややクドイ感じがしましたが)。それにしても太地喜和子が巨悪の愛人役で出ていたのは、山本薩夫監督の意図だったのでしょうか?その巨悪の愛人が内閣調査室長と出来ていたとは少し創りすぎです。その愛人も裸で殺されてしまうえぐさは少々鼻につきました。サービス過剰な「寅さんが出てきて、ソ連に亡命した岡田嘉子を背負って爆破寸前の列車から逃げる」と言う訳の分からない場面もあり、あんぐりです。▼クーデターの目的がややはっきりしなかった(一生懸命、渡瀬恒彦が日本の美しさを強調してはいましたがやや弱い感じがしました)のは、他のエピソードを描くのに時間をとられ、説明不足だったように感じました。同じ吉永小百合が出ていた「動乱」の方が、貧困にあえぐ農村の悲惨さを映し、2.26の動機付けがなされていたと感じました。吉永小百合の存在感は大した物です。本邦を代表する大女優さんになっていました。 【亜酒藍】さん [DVD(字幕)] 6点(2007-12-08 09:07:10)
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